ポメラdeコラム

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2008年 11月 14日

ポメラが何に使えるか?なんて考えてはいけない。


文化人類学者の竹村真一氏は「メディアというのは世界の解像度を上げるためにある」と言った。優れた映画や文学、テクノロジー、サービスに出会うと自分の世界が拡張していくようなこ高揚感を感じることがある。

ウォークマンやiPodは誰もがその点について体験しているだろう。音楽を外ではじめて聞いたとき、見慣れた風景は一変し、自分の脳内世界が現実世界にオーバーラップする。恋に落ちたときもその感覚がある。その人との出会い、それ自体が自分の中の変化を促し、心がさっきまでの自分から脱皮していく。

ポメラは現代では極めて希なアウトプット専用デバイスである。時計はユーザーに時刻を知らせ、ケータイは誰かがあなたを探していることを告げる。ポメラはそれ自体でなんらユーザーに情報やコミュニケーションを提供しない。まっ黒(もしくは真っ白)な画面にカーソルキーだけが明滅している。その明滅はまるで手品氏の手からブラブラと振り子のように揺れるコインのようだ。

ポメラの画面に向かうと自分の感覚が研ぎすまされるのを感じる。自分がその日見てきた風景、会話、映像、音そういったものが何層ものレイヤーとなって波のように打ち寄せてくる。日常の喧噪の中から禅の庭のような小宇宙に吸い込まれていくのだ。自分の心の中へ没頭し、ふと現実に引き戻される。ポメラはそんな力を持っていると思う。なにに使えるか?なんて考えず、ただキーをたたいてみて欲しい。Don't Think.Just Type !

2008/11/14 20:04
(川井拓也)
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by pomerade | 2008-11-14 20:04 | ポメラ


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